2019.08.20
フッ素塗料とは、塗料の中にテフロンコーティングフライパンで用いられているフッ素樹脂が混ぜられている製品のことです。
フッ素樹脂を用いた塗料は、汚れがつきにくいという特徴がありますが、その他にもさまざまなメリットやデメリットがあります。
フッ素塗料を使用する際に知っておくべき4つのポイントとはどのようなものなのでしょうか?
フッ素塗料最大の特徴が、耐久性の高さです。
フッ素塗料の原料として用いられているフッ素樹脂は、炭素とフッ素が強固に結びついた形状となっており、紫外線による塗膜の劣化が進みにくいという特性を持っています。
フッ素塗料を外壁に塗布した場合、基本的な耐用年数は約15年以上、条件次第では約20年もの間状態を維持することが可能です。
そのため、塗り替えが行いにくい大型建造物などに用いられることが多く、東京スカイツリーや六本木ヒルズもフッ素塗料を用いた塗装が施されています。
一般家庭向けとしても、この耐用年数の長さは大きなメリットです。
住宅外壁の塗装は、定期的な塗り直しが必要ですが、耐用年数が長ければそれだけ必要となるリフォーム工事の回数が少なくなるため、塗装以外の工事費用、例えば足場設置費用や養生費用を抑えることができます。
フッ素塗料は耐久性に優れる塗料ですが、乾燥後の塗膜が他の塗料に比べて堅い傾向があります。
塗膜の硬さは傷が付きにくいなどのメリットもありますが、地震等で建物が揺れた場合や、経年変化で外壁にひび割れができた場合などに、塗膜が伸び縮みせずに破れたり割れたりする可能性があるのです。
もちろん、多少の亀裂や揺れで割れることはほとんどありませんが、大きなひび割れが起きると塗膜まで割れる可能性がある点は覚えておいた方が良いでしょう。
もし、ひび割れ等が不安な場合には、配合を変えて伸びやすくした弾性フッ素塗料という製品がありますので、こちらの製品を選ぶのもおすすめです。
フッ素塗料はシリコン塗料やウレタン塗料に比べ、やや施工コストが割高な傾向があります。
これは、原材料に用いられているフッ素樹脂の価格が高いことも理由ですが、一般向けでの利用がまだ少なく、製造量によるコスト削減が行われていないことも理由です。
ただ、フッ素塗料は上でも触れているように、耐久年数が他の塗料に比べて長いため、塗り替え回数を含めた長期的なコストで考えると、他の塗料に比べてコストパフォーマンスが悪いわけではありません。
フッ素塗料は汚れにくく耐久性に優れた塗料です。
施工コストこそ他の塗料に比べて割高ですが、トータルのコストパフォーマンスではそれほど違いがないため、定期的な塗り直しの手間を抑えたいという方に向いています。
2020.04.20
2020.04.14