2020.04.07
雨漏りと言えば、屋根に何らかの問題が起こって発生するものというイメージがあります。
実際の雨漏り事例を見てみると、確かに原因として屋根材の劣化等による屋根由来の雨漏りも多く「雨漏りと言えば屋根」という考えは間違いではありません。
しかし、雨漏りの中には屋根に全く問題がない状態でも起こるものがあります。
屋根以外にどういった場所からどのような理由で雨漏りが起こるのでしょうか?
屋根以外に雨漏りが起こる原因として多いのは、住宅の外壁部分です。
住宅外壁には色々な建材が用いられていますが、例えばモルタル外壁の場合はひび割れから雨水が浸入しますし、サイディング外壁の場合はパネルの接合部に施されたコーキングの劣化で雨漏りが起こります。
コーキングとは、サイディングやサッシと外壁との接合部など、どうしても隙間が空いてしまう場所を埋めるために用いられる薬剤です。
変成シリコンというシリコンに似た特性の原料を用いて製造されており、正しく施工すれば屋外環境でも長時間防水性を発揮するという特徴があります。
しかし、コーキング剤の寿命は外壁材やサッシ類に比べるとそこまで長いというわけではありません。
一般的なサイディングの場合、耐用年数は約30年が目安ですが、コーキングは約10年、環境次第では約5年で劣化してしまいます。
コーキングが劣化すると、硬化が進み剥離やひび割れと言った症状が現れるため、隙間から雨水が入りやすくなってしまうのです。
モルタル外壁の場合、建材そのものの弾力性がそれほど高くないため、台風や地震などで建物が揺れた際に亀裂が入ってしまうことがあります。
この亀裂が大きくなったり広がったりしてしまうと、そこから雨水が入り込み、室内に雨漏りが起こります。
サイディング外壁の場合については、窯業系がひび割れや破損、金属製のものは変形やサビ、木質系の場合は腐食や変形が主な雨漏りの原因です。
外壁からの雨漏りを防ぐためには、定期的に外壁材の破損やコーキングの劣化が起こっていないかを確認することが重要です。
外壁材の場合は目視でひび割れや剥がれが起きていないか、塗装が剥がれたり浮いたりしていないかを確認し、もし大きなひび割れや塗装の劣化を見つけた場合はできるだけ早くリフォーム業者や塗装業者に連絡して対処してもらいましょう。
コーキングについても、外壁と同じくひび割れや剥離が起きていないかを目視で確認してください。
また、可能ならコーキング部分を軽く押して弾力性があるかどうかも確認しておくとより効果的です。
もし、弾力性が無くカチカチに固まっているようなら、コーキングの耐用年数が残り少ないと考えられるため、リフォーム業者等に相談して状態をプロの目で確認してもらうようにしてください。
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