2016.08.29
ご自宅の屋根はスレートですか?
スレートなら屋根塗装の際に絶対に必要な作業工程があります!!
それは屋根材重なり部分の「縁切り」です。
これを実施するか否かで、屋根の寿命が大きく左右されます。
本日はその「縁切り」についてご説明します!
スレート屋根をローラー等で塗装すると、屋根材の重ね目に塗料が入り込み、そのまま乾燥すると重ね目が塞がった状態になります。
「縁切り」とは、塗料乾燥後に塞がった隙間の塗膜を切って、水の通り道を確保する工程のことを指します。
屋根に降り注いだ雨水は、スレート屋根の重ね目の隙間を抜け出ることで、屋根内部に溜まらないようになっています。
しかし、重ね目の隙間が塗膜で塞がっていると、スレート屋根をつたって屋根内部に雨水が浸入し、雨漏りなどの原因になります。
雨漏りはなかなか症状が目に見えず、気づいたときには重症化していることが多い住宅トラブルの代表格。「縁切り」は、重ね目の塗膜をひとつひとつ丁寧に切っていく大変手間のかかる工程ですが、するとしないとでは、住まいに与える影響がとても大きいのです。
「縁切り」はスクレーパーなどの工具を使って、スレート屋根の重ね目を塞いでいる塗膜を切ります。この方法の場合は、上塗り塗装後に作業をします。
最近では、後述する「タスペーサー」を使った方法が主流になっています。尚、上の写真は、下塗り塗装後に余分な塗料を除去しながらタスペーサーを挿し込んでいる様子です。
「タスペーサー」とは、スレート瓦の重ね目に挿し込んで隙間を確保する縁切り用部材です。
下塗り塗装後に、約15センチ間隔でスレート瓦の重ね目に挿し込み、30坪程度の屋根だと1,000個ほど使います。1,000個と聞くと多く感じるかもしれませんが、費用としては3~5万円程度です。
タスペーサーを使う場合は、スクレーパー等で切る従来の「縁切り」は必要ありません。
最近は、このタスペーサーを使う方法が主流となっていますが、コスト節約などを理由に従来の「縁切り」をする場合もあります。
まずは、屋根と屋根裏の状態を早めに確認しましょう。
すでに雨水が溜まっている可能性もあります。そうなると雨漏りないし、雨漏り予備軍の劣化症状がすでに発生している危険もあるので、早めの対処が何より肝心です。
屋根に上がるのは危険をともなうので、確認は、塗装専門店など屋根診断を行っている業者にお願いすることをおすすめします。屋根塗装をお願いした業者に診てもらってもいいですし、その業者に不安があるようなら、ほかの業者に屋根診断だけ依頼して第三者意見をもらうのもいいと思います。
我が家の屋根が「縁切り」されているかどうか、気になって仕方なくなったのではないでしょうか。
もし、気になることや不安があれば、塗装専門店などに相談して診断資格をもったスタッフに屋根の状態を診てもらうといいでしょう。診断までは無料でしてくれるところが多いので、ぜひ利用してみてください。
2020.04.20
2020.04.14