2020.03.04
ガルバリウム鋼板とは、住宅の屋根や外壁などに広く用いられる金属系建材です。
鋼材で作られた薄板に亜鉛・シリコン・アルミニウムの合金をメッキして作られており、鉄系素材の弱点であるサビに強いと言う特徴があります。
また、メッキに含まれる金属成分が目視できるほど大きな結晶となって表面を覆うため、従来の亜鉛メッキ鋼板(トタン)に比べ約5割もの熱反射性能を持っている点も特徴です。
このように建材として高い性能を誇るガルバリウム鋼板ですが、塗装リフォームを行う際にはいくつか注意しなければならないポイントがあります。
一般的なガルバリウム鋼板の耐用年数は、田園地帯や都市部などの金属が劣化しにくい地域で約25年、海沿いなどの塩害が起こる地域なら約15年と言われています。
この耐用年数はメンテナンスを行わずにそのまま使い続けた場合のもののため、定期的に屋根を洗浄し、塗装リフォームを施した場合はさらに長期間使い続けることができます。
メンテナンスを行うタイミングは、屋根の洗浄が年に1~2回、塗装については状態にもよりますが、約10年に一度を目安にすると良いでしょう。
塩害のある地域については、洗浄が1~2カ月に1回、塗装については年に1回程度目視で状態を確認し、サビや色褪せを発見したら対応という形がおすすめです。
屋根の洗浄と言うと大掛かりな作業をイメージしてしまいますが、ガルバリウム鋼板は表面に汚れを弾くコーティングが施されているため、ホースで水をかけるだけでも十分汚れを取り除くことができます。
流水洗浄については、塩害の原因となる付着した塩分を取り除く働きもありますので、海沿い地域にお住まいの方はこまめに水をかけて塩分を取り除いておくと良いでしょう。
屋根や外壁の洗浄と言うと高圧洗浄機が思い浮かびますが、基本的にはガルバリウム鋼板への高圧洗浄機の利用はあまりおすすめできません。
これは、薄い鋼板で作られたガルバリウム鋼板が高圧洗浄機の水圧で簡単に凹む可能性があるためです。
もちろん、水量や噴射の勢いを調整すれば凹まずに洗浄することも可能ではありますが、高所で高圧洗浄機を利用するのは危険ですので、本格的に屋根を洗浄したいという場合には、リフォーム会社等に依頼して洗剤を用いた洗浄を行った方が安全できれいに仕上がります。
ガルバリウム鋼板の特徴の1つに、汚れがつきにくいというものがあります。
これは、表面が滑らかで水分などを弾きやすいことが理由なのですが、この特性は塗装で使用する塗料にも影響を及ぼします。
そのため、ガルバリウム鋼板の塗装リフォームでは専用のプライマー(下塗り剤)の塗布とサビ処理が欠かせません。
これらの下処理が不十分な場合、塗装の効果が十分に発揮できなくなり、数年で塗膜が剥がれてしまうこともあります。
その他にも作業中にガルバリウム鋼板を凹ませて防水性が低下してしまったという事例もありますので、塗装リフォームを依頼する際には、まず経験があるかどうかを確認しておくことが重要です。
2020.04.20
2020.04.14