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ラジカル塗料とはどんな塗料?人気の「シリコン塗料」とはどう違うの?

2019.08.28

住宅用塗料として広まりつつあるラジカル塗料

住宅外壁用の塗料にはさまざまな種類がありますが、近年新しくラジカル塗料というものが開発されました。 ラジカル塗料は、通常の塗料に含まれているある成分を変更することによって塗料としての性能を高めているのですが、通常のアクリルやシリコン、フッ素、ウレタンなどの塗料と比べ、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか? 今回は、ラジカル塗料の仕組みと他の塗料との違い、基本的なメリット・デメリットについてご紹介します。  

ラジカル塗料の仕組みと特徴

一般的な塗料には、白色を出すための顔料として酸化チタンが用いられているのですが、酸化チタンには紫外線が当たるとある化学反応を起こすという性質があります。 この化学反応で発生するものがラジカルで、発生したラジカルは塗膜に含まれる樹脂や顔料とさらに反応し、これらの成分を分解してしまうのです。 もちろん、酸化チタンを塗料に使用しなければこの反応を防ぐことができますが、酸化チタンは白色顔料の中でも特に下地の色を隠すマスキング効果が高いもののため、他の顔料への切り替えは容易ではありません。 そこで考え出されたのが酸化チタンに特殊なコーティングを施す方法です。 ラジカル塗料として販売されている塗料では、酸化チタンに対してラジカルが発生しても塗膜中に飛び出さないよう『ラジカル抑制層』というコーティングが施されています。 また、コーティングの剥がれなどによって塗膜中にラジカルが飛び出したとしても対処できるよう、ラジカルを吸着して無害化する光抑制剤『HALS』も配合されており、ラジカルが原因で起こる塗装の劣化をできる限り抑えられるようになっているのです。  

ラジカル塗料のメリット・デメリット

ラジカル塗料は白系、淡色系塗料で欠かせない酸化チタンで発生する劣化を予防する加工が施されている製品です。 そのため、塗装の劣化として起こりやすいチョーキングの発生を大幅に抑えることができ、塗装そのものの耐久性を高められるというメリットがあります。 ただし、ラジカルが発生する顔料で換えが聞きにくいのは白色顔料の酸化チタンが主のため、白色顔料をほとんど使用しない濃い色の塗料を用いる場合はラジカル塗料のメリットはあまり感じられません。 また、ラジカル塗料は販売が開始されたのが2012年ごろのため、2019年現在、最も古い塗装でもまだ約7年しか経過しておらず、実環境で想定通りの性能を発揮できるかは未知数な部分もあります。 もし、耐候性について不安があるのなら、ある程度実際の性能がわかるまで通常の塗料を使用し、情報が揃ってからラジカル塗料に塗り替えるのも良いでしょう。  

シリコン塗料とラジカル塗料の違い

製品名としてはラジカル塗料として販売されているため、シリコン塗料などとは違う製品に思えます。 しかし、ラジカル塗料は基本的に白色顔料である酸化チタンにラジカル対策を施し、塗料にラジカルを防ぐ添加物を加えただけの製品ですので、塗料のベースとなる樹脂についての違いはほとんどありません。 多少大雑把な表現ではありますが、シリコン塗料でもウレタン塗料でもラジカル対策が施されていれば、その製品にはラジカル塗料として販売されています。 性能的な違いについては、白系、淡色系の色を使用する場合、ラジカル塗料の方が3年程度耐用年数が長いと言われています。 ただし、酸化チタンがほとんど用いられていない濃色を使用する場合については、ラジカルの影響が小さいため、シリコン塗料とラジカル塗料の耐用年数の差はもっと小さくなると考えられています。 そのため、濃色を使用して外壁塗装リフォームを行う場合については、ラジカル塗料を用いるメリットは小さくなると考えられるでしょう。 塗料の性質は、酸化チタンのような顔料だけでなく、ウレタンやシリコンといった主成分となる樹脂によっても変わりますし、セラミック塗料のように添加物でも変わります。 外壁リフォームの際には、費用や求めている性能などを考慮し、より希望に添った製品を選ぶことが重要です。