2019.10.02
住宅外壁の塗装リフォームで近年人気が高まっているシリコン塗料。
外壁リフォームを相談した際に、施工業者からシリコン塗料をおすすめされたという方も多いのではないでしょうか?
今回は、なぜシリコン塗料がおすすめされることが多いのか、人気が高いのかについて、シリコン塗料の特徴と施工した場合のメリット・デメリットから考えてみます。
シリコン塗料とは、塗料の主成分にシリコン樹脂を用いた塗料のことです。
身の回りで用いられているシリコン樹脂製品と同じく、ケイ素という元素を材料として用いられています。
まず、このシリコン塗料の特徴について見てみましょう。
シリコン塗料に用いられているシリコン樹脂は、基本的に熱に強いという特性を持っています。
身の回りで使われているシリコン樹脂製品でも、オーブンで直接使用できる調理器具があるように、シリコン樹脂の耐熱性は低いものでも約200度、高いものでは約600度です。
住宅外壁用塗料として考えた場合、ここまでの耐熱性が必要となることはほとんどありませんが、耐熱性が低いと夏場の太陽光による加熱で塗料が劣化する可能性もあるため、ある程度の耐熱性が確保されているのは耐久性の向上に効果的だと言えます。
市販されているシリコン塗料は、塗膜に親水性を持つものが多くあります。
親水性とは、物質が水に溶けやすい、なじみやすいということです。
外壁塗装で塗膜の親水性が高い場合、外壁に付着した汚れより塗膜の方が水になじむため、雨が降ると塗膜と汚れとの間に雨水が浸入し、汚れが浮き上がります。
つまり、親水性が高ければ、雨が降るたびに外壁の汚れが洗い落とされ、外壁が汚れるのを防ぐことができるのです。
外壁塗装に用いる塗料を選ぶ際には、施工にかかる費用と塗装の性能が重視されますが、その他にも塗装がどれだけ持つかと言うことも重視しなければなりません。
シリコン塗料は、この施工費用と耐用年数のバランスが良いとされています。
施工費用については、施工する業者や使用する製品によって多少変化しますが、1平方メートルあたり約2,000円、耐用年数については概ね約10年が目安です。
施工価格が近いウレタン塗料の耐用年数が約8年と言うことを考えると、約2年寿命が長いシリコン塗料は、それだけコストパフォーマンスが良い塗料だと言えるでしょう。
外壁用の塗料として多くのメリットがあるシリコン塗料ですが、使用するにあたってデメリットとなるような特徴はあるのでしょうか?
施工費用がウレタン塗料に比べて高い、フッ素塗料やセラミック塗料に比べて寿命が短いという点がデメリットと言えるかもしれません。
しかし、シリコン塗料のコストパフォーマンスを考慮した場合、これらの特徴はデメリットと言えるほど大きな問題とは言えないでしょう。
外壁塗装で断熱性などの性能を求めず、ある程度の価格で維持しやすい環境にしたいという方は、シリコン塗料をおすすめします。
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