2019.10.09
家のメンテナンスで悩むのが、リフォームを行うタイミングです。
ただ性能を上げたい、便利にしたいという目的なら何時やっても良いのですが、家の状態を維持する目的でリフォームを行う場合などは、できる限り耐用年数ぎりぎりまでリフォームのタイミングを遅らせ、コストを削減したいものです。
特に、外壁塗装リフォームは一度の工事でかかる費用が高額なため、リフォームのタイミングを調整するかどうかによって、将来的に必要となるコストは大きく変わってしまうでしょう。
一般的に、外壁塗装のリフォームを行うタイミングは前回の工事から約10年が目安とされています。
これは、住宅の外壁に広く用いられている窯業系サイディングボードの防水性能が約10年で低下しはじめることが理由です。
窯業系サイディングボードは、見た目こそ陶器のようですが、実際にはセメントが主な材料として用いられており、陶器などのように素材そのものに防水性があるというわけではありません。
そのため、製造段階でこれらのサイディングボードには防水塗装を施されており、この塗装の寿命である約10年が外壁塗装リフォームのタイミングとされているのです。
とはいえ、これはあくまでセメント製の窯業系サイディングを使っている場合での話ですので、陶器タイプのサイディングや金属製サイディング、木質系サイディング、モルタル壁の場合はまた話が変わります。
外壁塗装のタイミングをよりしっかりと判断したいという場合には、外壁塗装の状態から劣化具合を把握すると良いでしょう。
住宅に用いられている塗料は、紫外線などの影響で段々と劣化するため、定期的に外壁の状態を確認しておけば、塗り直しが必要なタイミングを判断できます。
塗装や外壁材の交換した直後に比べ、外壁の色あいが白っぽく薄くなっている状態が色褪せです。
雨や風などで起こることもありますが、色あせの原因は主に紫外線。
紫外線によって塗料の成分が分解され、機能が低下しはじめると、色褪せという症状が現れます。
とはいえ、色あせは外壁塗装の劣化段階としては初期のものですので、色褪せたらすぐに外壁塗装リフォームが必要というわけではありません。
色褪せを把握したら、まずはリフォーム会社などのプロに連絡し、塗装の状態を確認してもらうと良いでしょう。
チョーキングとは、塗装に触れるとチョークの粉のような汚れがつく症状のことで、紫外線による塗装の劣化で塗膜がボロボロになっていると現れます。
塗膜の膨らみや剥がれも同様の原因ですが、こちらはチョーキングよりさらに劣化が進んだ段階です。
どちらの症状も塗装の劣化がかなり進行している状態で現れるものですので、発見したら早めに外壁塗装リフォームの準備を行うようにしてください。
色褪せやチョーキング、剥がれといった症状の他にも、外壁の劣化症状にはさまざまなものがあります。
特に、モルタル壁などの塗壁で起こる『クラック、ひび割れ』、サイディング外壁で発生する『シーリング材の割れ』は、隙間から雨水が浸入してしまう可能性が高い症状のため、できるだけ早い対処が必要です。
住宅外壁の劣化は、雨漏りによる建物の傷みの原因です。
定期的に外壁の状態を確認し、何か問題が見つかったらリフォーム会社などに連絡して対応を相談するようにしてください。