2020.02.18
比較的軽量でデザイン性が高く、施工費用も比較的安価ということで人気が高いスレート屋根。
ご自宅を新築される際にスレート屋根を導入したという方も多いと思います。
しかし、スレート屋根はガルバリウム鋼板製の屋根材や日本瓦などに比べ、耐久性が低くメンテナンス費用がかかるため、コストパフォーマンスの面では不利だと言われています。
スレート屋根は本当に耐用年数が短くコストパフォーマンスが良くない屋根材なのでしょうか?
メンテナンス費用と耐久性の面からスレート屋根と他の屋根を比較してみましょう。
https://protimes.saneki.co.jp/blog/2547/
スレート屋根の耐久性については、こちらの記事でご紹介しているとおり、約20年が目安とされています。
ただ、表面に施されている防水塗装が劣化しやすい環境、例えば日当たりが悪く湿気がこもりやすい場所では約10年で劣化が見られることもありますし、逆にあまり雨が降らず屋根に良い環境下なら約30年持つこともあります。
ご自宅の屋根環境がよくわからないという方は、念のために施工後約10年を目安に目視でカビやコケ、色褪せ、割れなどのトラブルが起こっていないか確認しておくと良いでしょう。
スレート以外に一般住宅で多く用いられている屋根材には、メッキを施した鋼板で作られたガルバリウム鋼板と、日本で古くから用いられてきた伝統的な屋根材である日本瓦があります。
日本瓦とガルバリウム鋼板の耐久性をスレートと比べてみましょう。
日本瓦とは、陶器と似た製法で作られる屋根材です。
基本的に陶器と同じ特性のため、表面は高温で溶けてガラス上になった釉薬で覆われており、高い耐久性が特徴です。
耐久性は条件次第で約100年持つと言われており、割れなどの補修についても割れた部分だけを交換すれば対応できるため、メンテナンス性良好と言えます。
ただし、日本瓦は屋根材の中で特に重く、その重量は1坪あたり約165kgに達します。
スレート屋根は1坪あたり約70kgが重量の目安とされていますので、耐震性を重視するならスレート屋根を選んだ方が良いでしょう。
ガルバリウム鋼板とは、鋼板にアルミ亜鉛メッキが施された建材です。
薄く軽量で屋根重量を抑えられるため、耐震性に優れ、耐久性についても約30年が目安とされているため、全体的にバランスが良い屋根材と言えます。
ただ、ガルバリウム鋼板は比較的薄い鋼板にメッキを施したもののため、凹みやすく台風や強風が多い地域ではやや不安な部分もありますし、潮風に晒される海沿い地域ではサビが発生して耐久性が下がる可能性にも注意しなければなりません。
スレート屋根はメンテナンスを行わなければ約20年で防水性などが失われてしまいますが、メンテナンスさえ行えば最大で約50年使い続けることができると言われています。
メンテナンスの方法は、定期的に塗装を施し、表面の防水塗膜を維持することです。
スレートはセメントに繊維系素材を混合して作られているもののため、そのままでは雨水が浸透して劣化を進めてしまいますが、製造時と同じように塗膜で保護し、水分の侵入を防止すれば長期間耐久性を維持することができます。
定期的に屋根の状態を確認し、劣化症状が発生している場合には屋根材そのものが駄目になる前に早めに塗装によるメンテナンスを行いましょう。
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こちらの記事では、スレート屋根のブランド名であるコロニアルの劣化症状をご紹介しています。
基本的にはスレートもコロニアルも発生する症状そのものは同じですので、屋根の状態を確認する際にはこちらの記事をご参照ください。
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