2019.12.24
屋根に使用する塗料の役割は、基本的に屋根材を保護して建物を守ること、そして建物の外観を整えることの2点です。
しかし、こういった基本的な機能以外にも屋根用塗料にはさまざまな効果が追加されている製品もあり、上手に使用することで住宅の住み心地の向上に役立ちます。
今回はこれから屋根の塗装リフォームをお考えの方向けに、一般的に広く用いられている屋根用塗料の特徴と効果についてご紹介していきます。
建物内部と屋外の間で熱の移動を起こりにくくするのがこちらの断熱塗料です。
塗料の中に熱伝導を抑える中空のビーズといった断熱効果のある材料が配合されており、夏場の暑さだけでなく、冬場に室内の温度が屋外に逃げてしまうのも防げます。
断熱塗料を屋根に使用すれば、ある程度季節の変動による室温の変化を抑えられるため、より快適な環境へと向上させることができるでしょう。
また、室温変動が抑えられるので、冷暖房にかかる光熱費も抑えられるというメリットもあります。
熱の伝わりを抑える塗料には、断熱塗料のほかに遮熱塗料というものもあります。
この2つの塗料の違いは、熱をどう遮っているかです。
断熱塗料は断熱材と同じように塗膜で熱伝導を防いでいますが、遮熱塗料の場合は屋根や壁が温まらないよう熱を反射しています。
つまり、夏場の日光で建物が過熱するのを防ぎたいなら遮熱塗料、年間を通して室内の温度変化を防ぎたいなら断熱塗料がおすすめです。
塗料の寿命は、一般的な製品の場合、
・ウレタン系塗料 約6年~10年
・シリコン系塗料 約8年から約12年
と考えられています。
高耐久型塗料とは、材料にフッ素やセラミック・シリカなどの無機物を利用することにより、日光などによる劣化を抑えて約15年以上の長寿命を実現している製品です。
これらの高耐久型塗料は一般的な塗料に比べ塗料が高機能な分施工費用は高めですが、塗り替えのスパンを減らすことが出来るため、総合的なコストパフォーマンスに優れています。
また、工事の回数そのものを減らせるので、騒音やにおいの問題に気を使う回数が減らせるのもメリットです。
屋根をリフォームする際、塗料はどのように選べば良いのでしょうか?
基本的に屋根用塗料はどのような目的で塗り替えるかで選びます。
・できるだけ長く使い続けたいなら『高耐久型塗料』
・年間を通して外気温の影響を抑えたいなら『断熱塗料』
・夏場の日差しによる建物温度の上昇を防ぐなら『遮熱塗料』
注意点として、高気密住宅などの建物そのものが十分に断熱されている場合については、遮熱や断熱塗料を使用しても効果を感じにくいため、使用を避けた方が良いでしょう。
このような住宅の場合は、長期的な塗装コストが抑えられる高耐久塗料、無機塗料やフッ素塗料などがおすすめです。
2020.04.20
2020.04.14